背景
今回、新しく紹介する大口径SDD 検出器システムは、従来のSDD 検出器システムと比べて有効面積が100mm2 と格段に大きくなりました。5mm2SDD 検出器システムと100mm2SDD 検出器システムとを比較した所、良好な結果が得られましたのでご紹介いたします。
概要
100mm2SDD 検出器と5mm2SDD 検出器で実際にX 線を用いて入射X 線強度の比較実験を行いました。図1 に100mm2SDD 検出器の写真を示します。
<測定条件>
検出器: 100mm2 および5mm2
計数回路:DSP
X 線管:Ag ターゲット
測定試料:Ti 箔
管電圧・電流 7kV-5μA
測定時間:100 秒
結果
上記測定条件にて得られた測定波形を図2 に、測定結果を表1 に示します。
表2 100mm2SDD と5mm2SDD との入射X線強度比較
100mm2 | 5mm2 | |
ICR | 8.351 kcps | 0.278 kcps |
OCR | 7.912 kcps | 0.218 kcps |
Ti-Ka | 3506 cps | 121 cps |
測定の結果、100mm2SDD と5mm2SDD とでは、約30 倍程度のX 線強度の増加が確認できました。